リネンの価格について 市場状況と価格改定

麻のよもやま話

リネン生地の価格がずっと上がっています

リネンの原料となるフラックスはフランス産がメインですが、その主産地であるノルマンディーの生育が2020年は不作になり30%のダウン、フラックスの価格は前年より25%アップしました。コロナ禍と気候変動も原因の一つとなっているようです。高級糸用の原料はずっと不足が続いています。

フランスTerre de LIN社を訪れた2014年のフラックス原料価格(2ユーロ/kg)は、その後毎年値上がり続けており、現在ではほぼ倍の価格に上がっています・・・続けています。最近ではコロナ以降円高、農場の人手不足、そしてエネルギー価格の高騰が大きな原因となっているのです。

リネンの原料は1亜と2亜に区分されていて、1亜も上がっていますが、最近ではセカンドグレードの2亜の値上がりが大きく、40番手の生地価格はかつての1.5倍に跳ね上がってしまいました。特に従来安かった25~40番手の値上がりが極端です。その為、以前は40番手/60番手は1.5倍程度の価格が違っていたものが、現在では価格差が1.1~1.2倍ほどになっています。

実はラミー(苧麻)も上がっています

これは中国で作付け面積が大幅に減少しているからです。2011年1.3万ヘクタールだったのが、2020年では0.5万ヘクタールと60%以上減少しています。農家の意欲が少なく、他の作物への転換が進んでいるようで、ラミーではNo.1だった湖南省はほぼ無くなり、四川省が最大の産地になっています。作付け面積が減っている以上に、良質の原料が少なくなっているのが現状です。

中国では黒竜江省中心に、ヘンプ(大麻)の作付けが大きく増えていますが、現状では細番手の紡績は難しく(おそらく60番が量産のぎりぎり?)、価格もリネン以上ということで、サスティナブル素材として注目は集めていますが、コストパフォーマンスはまだまだです。

日本麻紡績協会機関紙【麻につるる Vol.11】

2023年4月より価格改定をさせていただきます

このような状況があります。当社はある程度のロットで生地を仕入れ、加工をおこなうことで、中間マージンを省いて価格を抑えてきましたが、なんともしようがなくなりました。2023年4月1日から40番手、60番手については価格を改定させていただきます。

なお80番手については、現行のLI80Cについては、価格を据え置きますが、生地がほぼ無くなりつつあります。新しく1000m製織したLI80A(LI80Cよりソフトに上がっています)については、リネン糸の高騰前に織りましたが、それでも10%程度のアップとなります。これについてはLI80Cの在庫がなくなるまで、しばらく並行して販売を行います。

よろしくお願い申し上げます。

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