リネン麻40番手で掛布団カバーを作らない理由

よもやま話

ハードマンズの40番手で掛カバーができませんか?というお問合せ

「ハードマンズの40番手(LF40)で掛布団カバーをつくってほしい」とお客様からお問合せがありました。生地がありますので、掛カバーを作ることはできるのですが、定番品にしていません。

世間的にはリネン麻40番手の掛布団カバーは結構でまわっています。しかし、眠りのプロショップSawadaはある理由から40番手で掛布団カバーは作らないことにしています。その理由は

40番手の掛布団カバーは重すぎる

このことに尽きます。40番手のリネン麻生地でシングルサイズ150×210cmの掛布団カバーを作るとカバー重量が1kgを超えます。一般的な40番手綿ブロードの掛布団カバーは800g程度、リネン麻の場合80番手でおおよそ同じぐらいの重量になります。(綿番手と麻番手は同じ40番手でも2.8倍異なります。

麻番手、綿番手、メートル番手のおはなし
番手は糸の太さを表します。麻番手の他に、綿番手、メートル番手などがあり、素材によって表記が異なります。番手の場合は、この数字が大きいほど細い糸となります。

カバー重量が1kgとなると、さすがに重く感じられてしまいます。夏は番手が太くなると涼感は増えますが、一方で重さを感じてしまい易いのです。

一方、秋から冬にかけては40番手は冷やっとしすぎます。実際に使い比べるとわかりますが、60番手(カバーで900g)が最低、80~100がベストでしょう。100番手だと600gとかなり軽量になります。80~100番手ならオールシーズン使うこともできます。

なぜ40番手のリネン麻掛カバーが多く出回っているか?

いくつかの理由が考えられますが、掛布団カバーだけでなく、敷布団カバーやシーツ、まくらカバー、その他の製品も合わせて作る場合、40番手の方が使いやすく、ピンキリで生地も種類が多く出回っているからだと思われます。

実際リトアニアのリネン工場に60番手の生地を発注した時は、毛羽が多くて使い物になりませんでした。40番手や25番手ではそのようなことがなかった工場です。60番手以上ともなると、リネン麻原料フラックスの質が求められるからでしょう。

60番手以上は良質なフラックス原料が使われることが多いのです。実際ハードマンズでも60番手以上にゴールドラベルを、それ未満の40番手・25番手にはシルバーラベルを というような区別がなされています。

リネンの肌触りの良さを味わうのであれば60番手以上が良いでしょう。

60番手と40番手は価格がそれほど変わらない

近年リネンの原料(フラックス)が高騰しているため、ハードマンズの場合60番手と40番手の価格に差がなくなってきました。

実際LI60(ハードマンズ60番手)の掛布団カバーは22,000円(税込)、LF40(ハードマンズ40番手)は20,900円(税込) とほとんど差がありません。同じ40番手でもハードマンズの糸は毛羽やネップが少なく、風合いが良いのですが、それでも40番手の掛布団カバーを積極的に使う理由がないのです。ほんの僅かの差で、60番手の方が軽く快適に使えるのです。

その為、40番手のカバーをご所望のお客様には60番手のカバーをおすすめしています。

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